最新記事

アマゾン・ドットコム

もうクロネコに頼らない! アマゾンは街中にドローンのハチの巣を計画?

2017年8月10日(木)17時54分
デビッド・カーリー ReadWrite[日本版]編集部

アマゾンが提出した特許申請書類にある「ドローンの巣」コンセプト図

アマゾンは配達についていくつかの奇妙なアイデアを提示してきた。ドローンを駆使したハチの巣型の高層ビルもその例外ではない。これについて特許を申請したということは、アマゾンがドローンを取り入れて顧客までのラストワンマイルの配達を改善しようという考えの表れといえる。

アマゾンの倉庫の多くは都市郊外に置かれており、ドローンが補給無しに都市にたどり着くには遠すぎるところにある。ドローンを都市に大量配備し顧客までの距離を縮めることで、この問題を解決する狙いだ。

巣箱の内部スケッチを見れば、この仕組みがどう機能するかがわかるだろう。まずトラックが巣箱まで商品を持ってくる。顧客からの注文が入ると、従業員がそれをドローンに搭載する。

ドローンを都市の中心に配備することで配達速度は改善されるとアマゾンは言っており、また通行人の目にとまる高さを飛行するドローンの数も減ることになる。ドローンが降下するのは顧客の家にたどり着いたときだけになるだろう。

newsweek_20170810_183601.jpg

こちらはドローンのための高層タワーといった趣きのイメージ図

【関連記事】ヤマト値上げが裏目に? 運送会社化するアマゾン
【関連記事】アマゾン、イギリスでドローン配送の試験飛行へ

ドローンの巣箱というアイデアは、アマゾンのドローンをどうすればより低騒音にできるか、どうすれば人の頭の上に落ちてくる危険を減らせるか、という改善の取り組みの中で生まれたものである。どちらもドローンの巣箱というアイデア同様に特許を取得しており、ローターやモーターにも何らかの改善が加えられるだろう。

ドローンを都市部に配備するという試みはアマゾンにとって初めてのものではない。これまでに飛行船が母艦となり、そこからドローンが配達に出るということも考えられた。どちらもアイデア段階ではあるのだが、特許が取得できたからといって、アマゾンがそれを実際に形にするかどうかは別の話である。

footerlogo.png
ReadWrite[日本版]編集部

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相らに逮捕状、ICC ガザで戦争犯罪容

ビジネス

貿易分断化、世界経済の生産に「相当な」損失=ECB

ビジネス

米中古住宅販売、10月は3.4%増の396万戸 

ビジネス

米新規失業保険申請は6000件減の21.3万件、4
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 5
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中