最新記事

中国軍

中国が北朝鮮沖で軍事演習、米朝を威嚇

2017年8月8日(火)18時50分
トム・オコーナー

北朝鮮が核弾頭を搭載できるICBMの発射実験を2度にわたって実施し、アメリカ本土の都市も大きな被害を受ける可能性が高まったのを受けて、トランプ政権は北朝鮮の金正恩党委員長に対する軍事的選択肢もあることを示唆した。こうした態度にはアメリカ国内でも批判がある。北朝鮮分析サイト「38ノース」の共同創設者ジョエル・ウィットは、「アメリカは自力でやるべき仕事を中国にさせようとして絶えず圧力をかけている」と批判、そのせいで8月は、東アジア地域で軍事衝突がの危険が高まると言う。

「すでに不穏な情勢が、8月になるとさらに悪化するだろう。なぜなら8月は軍事演習の季節であり、大規模な米韓軍事演習が実施されるからだ。これで緊張に拍車がかかる恐れがあり、かなりの注意が必要だ」

アメリカもICBM発射実験

アメリカが通常韓国や日本とともにアジア太平洋地域で行う軍事演習は、北朝鮮を刺激する主な原因だ。金政権は敵の侵略を防ぐために核兵器の保有が必要だと主張し、核放棄を拒否してきた。北朝鮮の朝鮮中央通信は8月7日に政府声明を放送し、アメリカが8月2日にICBMの発射訓練を実施したことは、世界を「核戦争の瀬戸際」に追い込んでいると批判した。北朝鮮の他の国営メディアは、米議会で成立した北朝鮮に対する制裁強化法に対抗し、アメリカに「重大な教訓」を与えると誓った。

(翻訳:河原里香)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

仏当局、ディープシークに質問へ プライバシー保護巡

ビジネス

ECB総裁、チェコ中銀の「外貨準備にビットコイン」

ビジネス

米マスターカード、第4四半期利益が予想上回る 年末

ワールド

米首都近郊の旅客機と軍ヘリの空中衝突、空域運用の課
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 6
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 7
    空港で「もう一人の自分」が目の前を歩いている? …
  • 8
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 9
    トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当…
  • 10
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 3
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 4
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 5
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 10
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 9
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中