サマーキャンプの子供たちに、聖地「解放」の戦闘を教え込むハマス
しかし今回の映像は、聖地の管理をめぐってイスラエルとパレスチナの衝突が続くなかで公開された。7月14日に聖地に通じる門の警備に当たっていたイスラエルの警官がパレスチナ人に射殺される事件が起き、イスラエル政府は16日、門の前にイスラム教徒専用の金属探知機を設置。これにはパレスチナ側が猛反発した。門の警備強化は、イスラエルが聖地の管理の現状を勝手に変更することを意味するからだ。
金属探知機の設置に抗議して、エルサレム旧市街やヨルダン川西岸では大規模なデモが起き、イスラエルの治安部隊との衝突でパレスチナ人3人が死亡、多数の負傷者が出た。さらに、金曜礼拝が行われた21日夜には、パレスチナ人が西岸のユダヤ人入植地に侵入し、ユダヤ人3人を刺殺。混乱が広がるなか、イスラエルは25日に金属探知機を撤去したが、警備強化の新たな施策を実施する可能性もある。
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イスラエルは67年の第3次中東戦争で東エルサレムを占領したが、旧市街の聖地は今もヨルダン政府が支援するイスラム団体の管理下にある。そのためユダヤ人はこの聖地の西側の壁(嘆きの壁)で祈ることが許されているだけだ。
イスラエル軍は08年以降、ハマスが実効支配するガザ地区に対し、3度侵攻を繰り返してきた。3度目の14年夏には2カ月余り戦闘が続き、イスラエルはハマスのロケット弾攻撃を封じるため、ハマスが物資輸送用に張り巡らしたトンネルを連日の空爆で徹底的に破壊した。
「境界防衛」作戦と名付けられたこのイスラエルの軍事作戦で、パレスチナ人2200人余りが死亡。その多くは子供を含む民間人だと、国連は発表している。ハマスが殺したイスラエル人は70人余りで、その多くは兵士だ。
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