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アメリカ外交トランプ、キューバ渡航規制強化へ 企業取引制限も
6月15日、トランプ米大統領は自国民のキューバ渡航規制を強化、キューバ軍が支配下におく企業と自国企業の取引を制限する方針。4月撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領は16日、自国民のキューバ渡航規制を強化、キューバ軍が支配下におく企業と自国企業の取引を制限する。
大統領のメモ素案の内容を知る、複数の米当局者が明かした。
トランプ氏はマイアミの演説で新たなキューバ政策を示し、オバマ前政権が推進した関係改善に向けた政策を一部見直す方針。その際にメモも公表する。対キューバ政策の見直しは2016年の大統領選での公約。
具体的には、トランプ氏は演説でキューバへの観光目的の渡航禁止を堅持すると表明するとともに、当局は12の渡航目的に該当する米国人にのみ渡航を認める規則の執行を強化する。
米企業に対する取引制限はホテルなど多くの業種に関与するキューバ軍傘下の企業グループGAESAが対象となる。
一方、キューバ国営のホテルや飲食店を米国人訪問者が利用することが新たな規制で禁止されるかどうかは不明。米商務、国務の各省は今後数カ月かけて大統領のメモを基に規制の詳細を決定し、文書にする見通し。
ただ、米当局者によると、大使館の閉鎖や2015年に回復したキューバとの国交を再び断絶することはないとみられる。また、オバマ政権下で再開された民間航空会社による二国間の直行便の運行再開なども見直しの対象とはならない。
トランプ氏はキューバの人権問題に言及することで規制の一部強化を正当化するとみられる。大統領の側近らは、オバマ政権による規制緩和はキューバ国内の政治的自由の拡大につながっておらず、キューバ政府のみが恩恵を受けていると主張している。