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フランス政治仏下院選第1回目投票、マクロンの新党が圧勝へ 投票率は過去最低
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6月11日、フランスの国民議会(下院)選挙の第1回投票が11日行われ、結果予想によると、マクロン大統領(写真中央)が率いる新党「共和国前進」系が主要政党を抑えて過半数を制し、圧勝する見通しだ。(2017年 ロイター/Christophe Petit Tesson)
フランスの国民議会(下院)選挙の第1回投票が11日行われ、結果予想によると、マクロン大統領が率いる新党「共和国前進」(LREM)系が主要政党を抑えて過半数を制し、圧勝する見通しだ。
結果が確認されれば、5月の大統領選決選投票でマクロン氏が選出されるまで数十年にわたってフランスの政権を交互に担ってきた社会党と保守派政党にとってさらなる打撃となる。
内務省によると、開票率90%の時点でLREMおよび同党と連携する中道派政党「民主運動」(MoDem)の得票率は31.9%。
保守派の共和党と中道右派連合の得票率は18.9%、極右の国民戦線(FN)は13.8%、社会党は7.45%。
世論調査によると、マクロン氏が率いるLREM系は来週18日の第2回投票を経て全577議席の4分の3相当を確保する可能性がある。これによりマクロン氏は、規制緩和など企業寄りの改革を掲げた選挙公約を実行に移す強力な権限を得ることになる。
3つの世論調査で示された第2回投票後のLREMの予想獲得議席数は390─445議席。1968年に全議席の80%超を獲得した当時のシャルル・ド・ゴール大統領の保守派以来最大の過半数となる可能性がある。
社会党は30─40議席、保守系の共和党グループは80─100議席を確保する見込み。FNはわずか1議席にとどまる可能性がある。
今回の投票率は48.6%で、議会選としては現在のフランス第五共和政で最低を記録した。
社会党と共和党グループは、1つの政党に権限を過度に集中させないよう、第2回投票への参加を呼び掛けた。
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