イラン保守強硬派、抵抗継続へ 穏健ロウハニ大統領と対立激化か
ロウハニ師は2013年に、イランの対外的な孤立状態を改善すると約束して大統領に就任。その後は核合意に政治的な資源のほとんどをつぎ込み、民主化改革にはほぼ手を付けてこなかった。
しかし2期目に入れば国内での改革遂行を求める圧力が高まる見通しだ。
スタンフォード大学イラン研究プログラムのディレクター、アッバス・ミラニ氏は、ロウハニ師が革命防衛隊を叩いたことや自宅謹慎に処された改革派指導者の解放を約束している点を挙げて、「このまま保守派と正面衝突するとは思わないが、対立路線に向かうだろう」と述べた。
イラン国内における改革派と保守派の争いは、単なる哲学論争ではなくさまざまな既得権や特権の確保を巡る闘いでもある、革命防衛隊はビジネス分野でも幅広い勢力を築き上げており、西側への市場開放はこうした権益構造が根こそぎ覆されかねないと考えている。一方イスラム教聖職者を最高指導者とする政治体制にとって革命防衛隊の存在が非常に重要である点を踏まえている国民の間では、ロウハニ師が公約を完全に実行できると期待する向きはほとんど見当たらない。
(Parisa Hafezi記者)
