ロシアの大統領選介入疑惑、長官解任でFBIの捜査の行方は?
●司法副長官が特別検察官を指名する可能性
セッションズ司法長官は、2016年の駐米ロシア大使との接触について自身が不正確な証言をしたことを受け、ロシア関連の捜査には関与しないと明言している。代わって副長官のローゼンスタイン氏が特別検察官を指名する可能性が高い。
しかし民主党議員からは、FBI長官解任をトランプ大統領に進言するよう、セッションズ長官がローゼンスタイン副長官に助言したのではないかと疑う声も出ており、非政治的な立場の司法省内の任命者が、特別検察官指名を行うことを要求している。
●特別検察官が指名されても、議会は調査継続
上院共和党では指導部からも、議会による調査が影響を受ける恐れがあるとして、特別検察官の指名に反対している。だが、特別検察官には、議会調査の停止を求める権限はない。
特別検察官による刑事事件としての捜査が始まると、特に証人の証言を得る点で、議会による調査が複雑化する場合がある。だが、特別検察官による捜査はその点、現在進行中のFBIの捜査となんら変わらない。レビット氏は、「特別検察官が任命されても、(議会調査への)影響が減るわけでも増えるわけでもない」と指摘している。
