ベネズエラへ旅立つ前に知っておくべき10のリスク
世界最大の落差を誇るエンジェル・フォールなど観光名所も多いベネズエラだが……
ベネズエラは現在、非常に特殊な状況にあります。人道的危機のただ中にあり、国民の8割が満足に食事もできず、飢えに直面しています。にもかかわらず、この危機的状況に伴うリスクについては驚くほど知られていません。ベネズエラ在住の日本人やベネズエラを知る日本人の多くは、このことを危惧しています。
そこで今回は、ベネズエラ渡航を考える人が事前に知っておくべきリスクについて説明します。
【参考記事】ベネズエラは100%独裁政権になりました
そもそも治安の悪さとは何か
ベネズエラの首都カラカスは2015年の世界で最も殺人が多い都市ランキングTOP50の第1位で、その他7都市がランクインしています。
現地在住の日本人によれば、ここ数年で他の国の企業同様、日本の石油関連企業や自動車会社も次々とベネズエラから駐在員を撤退させ、数年前まで300人程度いたカラカスの日本人会も現在数十人程度にまで減少しているそうです。
日本企業に限らず、近年大量のベネズエラ人やベネズエラ在住の人の多くが治安の悪化や生活苦から、もうこの国では暮らしていけないと感じ、耐えきれなくなって国を出ています。
重要なのは、ベネズエラの危なさは、「強盗にあったら抵抗せずに金品を差し出す」とか、「金目の物を身につけない」などの旅行者の知恵で対処できるリスクではないということです。