トランプ勝利で日本はどうなる? 安保政策は発言通りなら同盟に亀裂も
2016年11月9日(水)19時20分
「トランプ氏がアジア太平洋地域の政策をどうしようとしているのか、よく分からない」と、米国政治に詳しい慶應義塾大学総合政策学部の中山俊宏教授は言う。「これまで訴えてきた通りなら、日本はこの地域の中での立ち位置を見直す必要があるだろうが、まったく不透明だ」と、同教授は話す。
中国の台頭を前に、日本は米国との同盟を柱にフィリピンやオーストラリア、インドなどとの連携を強化してきた。仮に中核となる米国との関係が不安定になれば、安倍政権の安保戦略は大きく狂いかねない。
まずは政権移行チームとパイプを築き、アジア太平洋地域における日米同盟の重要性を説く構えだ。
自民党の阿達雅志外交部会長は、「トランプ氏は現実的なビジネスマンで、損か得かで考える。日米同盟が米国にとって利益でなることを説明すれば、天秤で図って重要性を理解してくれるだろう」と話す。
安倍首相は9日午後、河井克行補佐官に渡米を指示した。来週、次期政権の関係者と面会する。
(久保信博 取材協力:リンダ・シーグ 編集:田巻一彦)
[9日 ロイター]
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