最新記事

ライフスタイル

日本人の「自信がない」は嘘、原因は「感染」にあり!?

2016年11月2日(水)17時59分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

自信は感染する。自信のなさも感染する

 もうひとつ、この本の面白いところは、ほぼすべてのページに、古今東西の偉人・有名人の名言が載っている点だ。ページ下の欄外部分に、その項目に合った(と著者が判断した)発言が引用されている。定番のソクラテスや老子に始まり、ピーター・ドラッカーからドナルド・トランプ、さらには、くまのプーさんまで。これらを眺めていると、「もっと自信のある人間になりたい」という願望が人類共通の永遠のテーマであることがわかる。


「自信は感染する。自信のなさも感染する」 ――ヴィンス・ロンバルディ[アメリカンフットボールコーチ](1 自信の本質/p.10)


「自分にはできると信じれば、半分は達成されている」 ――セオドア・ルーズベルト[第26代米大統領](26 自信がある人を真似る/p.138)


「チャンスがノックしてこなければ、ドアを作ればいい」 ――ミルトン・バール[俳優](50 自信を共有する/p.260)

 著者は、自信のなさを受け入れることが自信につながる、と述べている。自信に満ちた人というのは、自信がない部分について思い悩まない。なぜなら、「自信がない」もまた感情の状態にすぎないからだ。

 日本人に関して言えば、この「自信がない」を少々受け入れすぎているように思う。ロンバルディの言うように、それが感染しているような気さえする。だから、もっと「自信がある」部分に目を向けてもいいのではないだろうか。著者は「本物の自信とは謙虚なものだ」とも言っている。謙虚さを重んじ、傲慢になることを恐れる日本人には、それこそが最大のヒントになるのかもしれない。

【参考記事】レジリエンス(逆境力)は半世紀以上前から注目されてきた


『どんなときも絶対折れない自分になる 自信の秘密50』
 リチャード・ニュージェント 著
 前田雅子 訳
 CCCメディアハウス


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベトナム、違法な迂回輸出の取り締まり強化 米の対中

ビジネス

午後3時のドルは7カ月ぶり139円台、米関税懸念の

ビジネス

情報BOX:トランプ米大統領はパウエルFRB議長を

ビジネス

マツダ、希望退職者500人を募集 50歳以上の間接
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 2
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 3
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボランティアが、職員たちにもたらした「学び」
  • 4
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 5
    遺物「青いコーラン」から未解明の文字を発見...ペー…
  • 6
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 7
    パウエルFRB議長解任までやったとしてもトランプの「…
  • 8
    「アメリカ湾」の次は...中国が激怒、Googleの「西フ…
  • 9
    なぜ? ケイティ・ペリーらの宇宙旅行に「でっち上…
  • 10
    コロナ「武漢研究所説」強調する米政府の新サイト立…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 4
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 7
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 8
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 10
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中