フィリピン「麻薬戦争」の戦略転換、殺害より逮捕へ
2016年10月26日(水)10時40分
組織的に排除
新たな作戦のもう1つの特徴は、警察が地方当局や住民とより密接に協力し、「組織的に」麻薬を排除し、リハビリに重点を置くことだ。
警察と麻薬取り締まり当局のデータによると、最小の地方自治単位である「バランガイ」の約27%(4万2000超の地区あるいは村に相当)が麻薬の影響を受けているとみられるという(2016年9月時点)。
コミュニティーのリーダーが麻薬一掃を宣言すると、警察署長がそれを認定するという。
軍も一掃作戦に関与し、関係筋の1人いわく「防御線の治安」と情報を提供する。
軍報道官は、軍による一段の関与については直接コメントしなかったが、警察官の数に「余裕がなく」、関与を求められたときには介入すると説明。兵士が容疑者を逮捕する場合は「警察官が現地にいない」ときだと語った。
(Tom Allard記者、Clare Baldwin記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
[マニラ 24日 ロイター]
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