人材流出が止まらぬグーグル自動運転車プロジェクト、何が起きてるのか?
自動運転についてさまざまな自動車で公道試験走行を行っているグーグル photo:ReadWrite[日本版]編集部
クリス・アームソン氏は、グーグルの自動運転車プロジェクトの技術チーフだったが、その彼が今月初めに他のベテラン2人を連れて会社を去った。
この退社はかなりインパクトのある出来事だ。アームソン氏は(グーグルの共同設立者セルゲイ・ブリン氏を除けば)3人の主要なエンジニアの最後の一人であり、同部門は自動運転車レースで優勝したスタンフォード大の『Stanley』から端を発している。
セバスティアン・スラン氏とアントニー・レヴァドゥスキ氏の2人もまた有名人だったが、それぞれがUdacityとOttoを始めるため、2013年、2014年に会社をやめている。
プロジェクトを立ち上げた才能が去っていくことはシリコンバレーでは自然なことであり、FacebookやTwitter、PayPalにもともと居たエンジニアの大半は、数年たてば会社を去っている。だが、こういった自然ななりゆきが会社にとって健康的であるとは限らない。グーグルの場合、自動運転車部門のキーパーソンを失うことは多大な時間と資金の浪費につながりかねない。
自動車業界、ハイテク業界入り乱れる自動運転競争
自動運転車市場は加熱しており、Fordは最近、ハンドルやペダルがないLevel4の自動運転車を2021年に売りだすと発表したばかりだ。BMWもその数カ月前に同じような発表をおこなっている。
参考記事:死亡事故のテスラは自動運転車ではなかった
GMはCruise Automationを6億ドル、Lyftを5億ドルで買収し、TeslaはAutoPilot機能を使って1億マイルを走破したと今年のはじめに発表し、グーグルの自動運転が達成した300万マイルを大きく上回った。