Airbnbは、どのように人工知能を活用しているのか?
この宿泊需要の予測ツールは、何百ものパラメータに基づいています。それぞれのパラメータがどのように価格に影響するかがモデル化され、予測に使われています。例えば次のようなものがあります。
立地
地区によって当然価格の相場は変わってきます。自動的にエリア分けをするアルゴリズムが用いられており、地域毎の価格差を反映しています。
写真
Airbnbでは、機械学習により、どのような写真が予約されやすいかを明らかにしています。 プロの写真家が評価するのはリビングルームの綺麗な写真ですが、実際にゲストが予約するのは、居心地の良さそうなベッドルームを掲載している部屋のようです。
レビューの平均と総数
レビューの数や総数も、ゲストが判断する基準となります。レビューの高いホストは、高い価格でもゲストを獲得しやすくなります。
ローカルイベント
例えば、SXSWというイベントが開かれるアメリカのAustinでは、SXSWの時に価格が何倍にも急騰します。自分が知らない間にイベントが開催されていることは珍しくなく、とても重要な指標です。
しかし、Airbnbの価格の決定は様々な要素が絡み合っており複雑です。さらには、ホストが貸し出す部屋もホテルのように画一なものではありませんし、ホテルがないような場所でも様々な場所にホストが存在します。精度が今ひとつという声もあり、例えば、あなたがAirbnbのPricing Tipsを使うと損する5つの理由 というブログでは、次のような不満が述べられています。
・Airbnbでは1日ごとの宿泊料金の他、クリーニング代が必要なので、1日や2日などしか連続で宿泊できない場合は1日あたりの宿泊代が高くなるが、これがうまく考慮されていない
・日曜日は土曜日よりも需要が少ないと考えられるのに、日曜日の方が高い価格に設定することを勧められることがある
・自物件の過去の結果のデータを利用していないのではないか」
どの時期が需要が高いかなどを知るには十分かもしれませんが、ツールに価格を全て任せることはまた難しいのかもしれません。ただ、Airbnbは、このツールは価格の予測と予約の結果を学習していき、精度を高める仕組みを持っていると述べており、より高い精度で予測が可能になることが期待されます。
参考:Aerosolve: Machine learning for humans