ポケモンGOは長く愛される「本物のコミュニティ」を築けるか
ポケモンGOでポケモンが近くにいたり、ジムのそばに来た時にアラートを出すウェアラブル端末。この秋にも発売が予想される
世界中を虜にした『ポケモンGO(Pokémon Go)』、私はこれを「ひと夏の思い出」にはしたくないと思っている。
これまでに我々が見ていた、何の変哲もない静かな景色はもう見られなくなるだろう。かつてはアスファルトしか無かった所が、今では元Googleのスタートアップ企業であったNianticが制作した人気ゲームを遊ぶ人たちが集まる場所となっている。いまのところβ版でしかないこのAndroidおよびiOS向けゲームが、7歳から70歳以上という幅広い層を巻き込む社会現象を巻き起こしている。
ポケモンGOは、Nianticが以前作ったAR(拡張現実)ゲーム『Ingress』での経験が活かされている(これがARかただの位置情報ゲームかの論争はいったん置いておく)。ポケモンGOのポケストップ(プレイヤーがアイテムやポケモンを入手できる現実世界での場所)を作り上げるためのデータの多くは、Ingressのプレイヤーたちがもたらしたものだと考えられている。
これはポケストップが公園や学校、アイスクリーム店などの子供がたくさんいる場所ではなく、大人が立ち寄る所に多くある理由の一つといえる。
Nianticは、Google、任天堂、Pokémon Co.から2,000万ドルの投資を受け、ポケモンGOが米国でリリースされた7月6日以来、毎日160万ドルの収益を上げていると発表している。公開からわずかしかたっていない中でのこの数字は、無料アプリがあげた数字としては目を見張るものだ。
この一夜にして起こったことを理解するため、というよりも、いち早くこの非常にノスタルジックな経験に飛び込むために、テキサス州オースティン内の大規模なポケモンGOジムに行ってみた。ポケモンGOジムはプレイヤーたちがバトルを通じて経験値を稼ぎ、3つのチームの中から所属チームの優位を築くためにやってくるバーチャルスポットである(ポケモンGOジムでのバトルは、プレイヤーレベルがLv5に達したら参加できる)。