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スペインスペイン総選挙、国民党が第1党維持するも過半届かず新たな政治空白も
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6月26日、スペイン総選挙が投開票され、90%の開票段階でラホイ首相(写真)率いる保守系の国民党が議席数を昨年12月の123から136に伸ばし、第1党を維持する見通しとなった。マドリードで26日撮影(2016年 ロイター/Juan Medina)
スペイン総選挙が26日に投開票され、95%の開票段階で保守系の暫定政権与党、国民党が議席数を昨年12月の123から137に伸ばし、第1党を維持する見通しとなった。
他の全ての政党は議席減もしくは横ばいとなる見込み。
ラホイ暫定首相は、勝利宣言し、国民党が政権運営する権利があると述べた。
ただ、国民党は過半数の176議席には届かず、今後数週間に及ぶ連立協議が見込まれる。
国民投票で英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めたことに世界が動揺する中、スペインの有権者らは現状維持を選択した。
また、経済危機や一連の汚職スキャンダルで盛り上がった支配者層への怒りを背景に支持を伸ばしてきた急進左派は勢いを失った。
社会労働党は85議席を獲得し、昨年12月20日の選挙で獲得した90議席から議席減となる見通し。反緊縮のポデモス連合は71議席で横ばい、新興のリベラル政党シウダダノスは40議席から32議席に減る見込み。
ポデモスのナンバー2であるイニゴ・エレホン氏は「われわれの期待に沿わないものであり、良い結果ではない。政治変革への動きが変わってしまう」と述べた。
昨年12月の総選挙以降、新政権が樹立できないまま迎えた今回の総選挙では、各党はすぐさま新政権を発足すると約束している。しかし、可能性のある唯一のオプションは国民党と社会労働党の大連立しかないとみられ、再び政治空白が生まれる恐れもある。社会労働党はこれまで、大連立を検討する準備ができていないとしている。
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