「トランプ大統領」の悪夢を有権者は本気で恐れろ
2016年5月26日(木)16時40分
政策の中身はゼロ。病的なまでに虚言を弄するメディア戦略でここまでのし上がってきたトランプ。今回のいかれた選挙戦では、白人至上主義者でも、大統領候補になる資格があることを彼は証明してみせた。
ドナルド・トランプとは何者か、何を代表しているのか。何百万人ものアメリカ人(その多くはとても進歩的な人々だ)はこの問いと真剣に向き合っていないようだ。11月8日の投票日が目前に迫れば、遅まきながら彼らもパニックに陥り、民主党支持になだれ込むかもしれない。だが、土壇場になって人々が真剣に考える可能性に国家の命運を懸けてもいいのか。
「パニックになれ」と言っても、「理性的に考えて行動することをやめろ」と言っているのではない。いま何が起きているかを直視し、事の重大さを認識してほしい。取り返しのつかない大惨事を回避するために。
© 2016, Slate
[2016年5月31日号掲載]
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