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難民先週1週間に難民700人以上が地中海で死亡、ボート転覆相次ぐ
穏やかな天候で欧州を目指す難民・移民が急増、一方で女性や子どもを乗せた大型漁船が転覆・沈没
5月29日、国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」と国連は、リビアからイタリアへ向かう難民ボートがこの1週間で相次いで転覆し、少なくとも約700人が死亡した可能性があると明らかにした。写真は海軍船から降りようとする難民・移民。南イタリアで撮影(2016年 ロイター/Antonio Parrinello)
国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」と国連は29日、リビアからイタリアへ向かう難民ボートがこの1週間で相次いで転覆し、少なくとも約700人が死亡した可能性があると明らかにした。
このところ穏やかな天候が続き、欧州を目指す難民・移民が増加。23日以降に約1万4000人が救出された一方、少なくともボート3隻の転覆が確認された。ただ、死者の数は生存者の証言に基づく推計だという。
MSFは死者が900人に上るとの推定をツイッターで明らかにし、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は700人以上が死亡したとの見方を示している。
イタリアのシチリア島で28日に取材に応じた生存者の難民らは、多くの女性や子どもを乗せた大型漁船が転覆・沈没したと話した。