プーチン、新しい親衛隊創設で反政府デモに備え
反政府派の懸念をさらにかきたてたのは、ドミトリー・ペスコフ大統領報道官の発言だ。国家親衛隊の任務は「社会秩序の維持」で、必要な場合は「違法な」抗議デモの鎮圧にも当たると、ペスコフは明言した。
反体制ブロガーで、反政府派のシンボル的存在でもあるアレクセイ・ナバリヌイは皮肉なトーンでこうツイートした。「素晴らしい。彼らには捜査権も監督権も監視権も何でも与えよう。どうせなら宇宙全体に目を光らせてもらおう」
かつてプーチンの政敵として知られたミハイル・ホドルコフスキー率いるオープン・ロシア財団(本拠ロンドン)は声明を発表。創設の真の目的は、反政府デモの鎮圧だと指摘した。テロ対策などには既存の治安機関で十分対応できるはずで、プーチン政権が必要としているのはウクライナの首都キエフで起きたような反政府デモの広がりを封じるツールたというのだ。
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ロシアの議会で堂々とプーチンを批判するただ1人の野党議員として、幅広い支持を集めているドミトリー・クドコフ議員は、経済の低迷で国民の不満が噴き出すなか、プーチンは政治的な保身のために強固な軍隊を必要としているとフェイスブック上で分析し、こう結論付けた。「これは国家を守る部隊ではない。プーチン個人の親衛隊だ」