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イラクISIS信奉者が「仲間に入れ」とミス・イラクを脅迫
イラクでは実に43年ぶりのミス・コンテストの開催も宗教保守派の脅迫で延期されていた
20歳の決意 ミス・イラクの栄冠に輝いたシャイマ・カシムは脅迫には屈しないと語った Ahmed Saad-REUTERS
テロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)の信奉者が、「ミス・イラク」に選ばれた女性に対して、「仲間に加わらなければ誘拐する」と脅迫していることがわかった。イスラエルの新聞エルサレム・ポストが報じた。
先週、1972年以来43年ぶりにイラクで開催されたミス・コンテストで優勝したシャイマ・カシム(20)は、受賞後に電話で脅迫を受けた。カシムは「脅迫は恐ろしいが、どのような妨害があっても前進する」と語っている。
カシムは、イラクのクルド系住民にとっては歴史的な首都にあたるキルクークの出身だ。「ミス・イラク」となったカシムは、来年3月にタイで開催されるミス・ユニバース世界大会にイラク代表として参加することになっている。
受賞後、NBCニュースの取材に対して、「イラク社会には女性も存在し、男性同様の権利を持っていることを証明したい。間違ったことはしていないので、何も恐れていない」と、語っている。
殺害予告で出場辞退者も
今回のミス・コンテストの参加者のうち少なくとも2人が殺害予告を受けた他、イスラム教保守派からの批判を受けて15人がコンテストから辞退した。そもそもコンテストの開催自体も、若い女性が参加することに反対する部族長らの脅迫によって、12月まで延期されていた。
主催者側は、水着審査こそ実施しなかったが、ミス・ユニバースの実施要項に従って、イスラム女性が頭部を隠す「ヒジャブ」の着用は認めなかった。主催者のアフメド・リースは、英インディペンデント紙の取材に答えて、「平時の感覚」がイラクには必要だと話している。
「イラクの現状は不安定だ。しかしレバノンなど他の国と同じように、ミス・コンテストを開催したかった。平時の感覚を取り戻すために」