米政府は現在、ISISに対する空爆の可能性を検討すると同時に、前代未聞のイランとの協力まで考えている。その間にも、ISISに制圧された地域は極めて恐ろしい状況になっている。
ISISがスンニ派組織であるために、スンニ派の一般市民に対してイラク軍やシーア派民兵が報復攻撃を行うような事態を防ごうと、外国の政府当局がISISの残虐行為をあえて騒ぎ立てずに静観している可能性もある。現時点ではISISは間違いなく虐殺の最重要犯だが、ヌーリ・マリキ政権下のイラク軍も、潔白とは言い難いというのが正直なところだ。
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