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ジンバブエムガベの専横と暴力で連立崩壊の危機
やっと経済危機を乗り切ったと思ったら、独裁者がまた暴れ始めた
ジンバブエのツァンギライ首相は最近、ムガベ大統領を公然と非難。自ら率いる民主変革運動(MDC)は政府上層部の新人事を承認しないことを明らかにした。
ムガベが中央銀行総裁や最高裁判事などの重要な人事を何の相談もなく決定したことに、ツァンギライは反発した。連立政権にはとどまるものの、MDCは今回の人事を認めないと語っている。
既にぐらついているジンバブエの連立政権はツァンギライの決意表明によって、さらなる打撃を受けた。ムガベとその一派に対する欧米諸国の姿勢は一層、硬化するだろう。
昨年2月に連立政権が誕生して以来、ツァンギライはムガベとの協調を望み、衝突を避けてきた。だがその一方でムガベの強権的な姿勢には不満を募らせていた。人権団体によると、MDCの支持者が暴行を受けたり、無実なのに逮捕されたりする事件が続いている。
先月には、ムガベ派が新憲法の説明会を襲撃し、ツァンギライの支持者1人が殺害された。新憲法の起草はムガベ派の妨害で混乱に陥っている。
ジンバブエでは来年5月に議会選挙が実施される予定。ムガベがツァンギライ支持者に再び激しい弾圧を加えるのではないかとの懸念が強まっている。
(GlobalPost.com特約)
[2010年10月27日号掲載]