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ジンバブエ「血のダイヤ」取引解禁でムガベ高笑い
強制労働や児童労働で採掘された疑いの強い「ブラッド・ダイヤモンド」がまた独裁者の懐に
8月11日、ジンバブエが「いわく付き」ダイヤモンドの大規模販売を開始した。人権団体の主張によれば、ジンバブエ政府が人々を殺すと脅して採掘させたものだ。
AP通信によると、マランゲ鉱山から合計約90万カラットのダイヤの原石がハラレ空港に運ばれた。空港には「イスラエルやインド、レバノン、ロシアのバイヤーが自家用ジェットで集まった」という。マランゲ鉱山では毎年、最大20億ドル相当の原石を採掘できるとされる。
今回の販売は、紛争の資金源となる「血のダイヤモンド」取引を国際的に監視するキンバリープロセス(KM)が7月にジンバブエの取引を許可したために実現したものだ。
だが以前から、アフリカ南部で最大規模のダイヤが眠る同鉱山は批判にさらされてきた。06年の発見以来、鉱山労働者200人が政府軍に殺害され、多くの人がレイプされたり採掘を強制されたりしているとの見方もある。
人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、09年には子供たちが無報酬で1日11時間働かされていたと主張。ムガベ大統領と採掘権を牛耳る与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線によって、ダイヤの利益が「私物化」されることも懸念されている。
[2010年8月25日号掲載]