忘れられないプーチン資源外交の日々
2010年4月1日(木)14時26分
急激な採掘で資源が枯渇
現在ではガスプロムに代わってロスネフチが、外国投資家にロシアでビジネスをすることの危険さを教えているらしい。もちろん当時とは状況が違う。07年はエネルギー価格が高騰し、ハイリスク・ハイリターンの投資が世界を駆け巡っていた。今の状況は正反対だ。
「コビクタだけの問題ではない。投資を呼び込む国の姿勢が問われている」と、投資銀行トロイカ・ダイアログの石油・天然ガスアナリスト、ワレリー・ネステロフは言う。「ロシアは外国の投資を誘致してヤマルや海底油田を開発しなければならない」
ロシアは石油と天然ガスの世界最大の輸出国だ。それでも中東の湾岸諸国に比べて採掘ペースが速く、資源が枯渇しかかっている。さらなる資源を得て「エネルギー超大国」であり続けるためには、ロシアは投資家を搾取することをやめなければならない。
天然ガスの消費はいずれ回復するだろう。しかしロシアがパートナーに背を向けられたら、超大国の夢はもう日の目を見ない。彼らの協力なしでは、新たな資源は眠ったままになるのだから。
[2010年3月31日号掲載]
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