最新記事

ファッション

「スニーカー時代」にハイヒールを擁護するのは「オバサン」なのか?...でも、やっぱり気分が上がる!

Bring Back the High Heel

2024年12月21日(土)10時00分
パオラ・デバロナ(スレート誌シニアエディター)
ハイヒール

OLEKSANDRA ZHURAVLOVA/ISTOCK

<コロナ禍を経て、ハイヒールの需要は激減...。値段は高いし足も痛くなるけれど、ハイヒールが最高にかっこいい理由について>

ネットフリックスでついに映画版『セックス・アンド・ザ・シティ(SATC)』が見られるようになり、伝説の4人組を初めて拝んだZ世代は少なくない。筆者もその1人だが、一番夢中になったのは、個性豊かな4人の女性主人公ではなく、いわば5人目の主人公、ハイヒールだ。

きらきらとビジューがちりばめられたコバルトブルーのマノロブラニク、芸術的なストラップのジミーチュウ、かかとにラッフルが入ったクリスチャンルブタン。コラムニストの給料で、あんなに高い靴を買えるのかという疑問はさておき、何度見ても、うっとりしてしまう。


映画(とドラマと原作小説)はフィクションかもしれないが、現実にハイヒールが女性の装いを支配していた時代のことは、多くの人から聞いたことがある。それは主人公キャリーのように、服とおそろいの色のハイヒールを大量に持っている女性が大勢いた時代だ。

ミレニアル世代やX世代の同僚は、大学のバーにハイヒールを履いていった話や、都会の企業でインターンをするためにベージュのパンプスを買った話をしてくれた。雑誌の編集部でさえも、女性の靴はハイヒールしかあり得ない時代があったという。

確かに筆者も10代の頃は、背伸びをしてピンヒールを履いて友達の家のパーティーに行ったことがある。でも、ニューヨークのファッション誌でアシスタント職にありつく頃には、みな白いスニーカーで出勤するようになっていた。

実際、ハイヒールの売り上げは激減しているらしい。その決定打となったのは、コロナ禍だ。ビルケンシュトックのサンダルを履いて在宅勤務ができる心地よさを知ってしまったら、出社再開はもとより、堅苦しい格好で仕事をするのは難しい。ハイヒールなんてもってのほかだ。

展覧会
奈良国立博物館 特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」   鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英春季財政報告、財政先行きの厳しさ反映=ムーディー

ビジネス

2月鉱工業生産速報は前月比+2.5%=経済産業省(

ビジネス

2月小売業販売額は前年比+1.4%=経産省(ロイタ

ビジネス

相互関税、全ての国が対象に=トランプ米大統領
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 5

    話題の脂肪燃焼トレーニング「HIIT(ヒット)」は、心…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    「なぜ隠さなければならないのか?」...リリー=ロー…

  • 5

    「ポリコレ」ディズニーに猛反発...保守派が制作する…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 3

    「日本のハイジ」を通しスイスという国が受容されて…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    「なぜ隠さなければならないのか?」...リリー=ロー…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs

特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs

2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う