最新記事

BOOKS

メーガン妃とヘンリー王子の「王室離脱の舞台裏」をイギリス人記者が記す...スタッフが気づいた「ある異変」とは?

Courtiers: The Hidden Power Behind The Crown

2024年10月19日(土)08時45分
ヴァレンタイン・ロウ(「タイムズ」紙・王室担当記者)

スタッフにしてみれば、このように突然二人から捨てられる事実を受け入れるのは難しいことだった。中には泣き出す人たちもいた。「とても忠誠心の強いチームでしたから」と一人のスタッフが話す。「私たちの心は皆一緒でした」

サセックス公爵夫妻がワーキングロイヤルファミリーから離脱した物語は(サン紙のすっぱ抜きに始まり、電撃発表、バッキンガム宮殿の不満げな反応、そして、ハリーとメーガンの前から妥協の可能性が一切消えてしまった交渉)、これまで嫌と言うほど聞かされてきた。


 

またここで繰り返す必要はないだろう。とはいえ、離脱の話し合いで廷臣が果たした役割について尋ねる価値はあるのではないか。一体彼らはどのような手を使ったのだろうか?
 
2020年1月にメーガンとカナダから帰国する少し前、ハリーは、自分たちは不満だという主旨のメールを父親に送っている。現在の状況は自分たちに適していないので、これから北米で暮らしたいと訴えた。

ハリーは、メーガンとロンドンに戻る1月6日までには、メールのやりとりで何とか決着が付くという印象を持っていた。しかしながら、二人がもらった返事には、この件は家族全体でしっかりと話し合う必要があるだろうと書かれていた。

その言い分に合理性に欠けている部分は少なくとも見られない。しかしながら、皆が集まることができるのは早くて1月29日だという。

柔軟性に欠けるのは、ダボス会議に参加予定のチャールズなのか? それとも秘書官のクライヴ・オルダートンが裏で糸を引いているのか? どちらの理由であっても、ハリーとメーガンの立場からすると、これは信じられないほどひどい結果だ。

これは、バッキンガム宮殿の組織からであれ、家族からであれ、2人が軽く見られているという話を煽ることになった。

ハリーは、祖母と単独で話をする手筈を整えて、早急に決着を付けようとした。そこで、帰国時に会えるように、祖母とスケジュールを合わせた。しかしながら、カナダを出る前、ハリーにメッセージが届いた。女王がスケジュールを勘違いしてしまい、時間の都合がつかないという。

保険
日米をまたぐ保険のプロが語る、災害や政情不安、米国固有リスク...「予測不能なリスク環境 」にどう対応するか?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:豪が子どものSNS利用禁止を計画、「孤立

ビジネス

利下げ急ぐ必要なし、インフレ率2%回帰に向け=アト

ワールド

ハマス最高指導者後任、ガザ地区外から選出か シンワ

ビジネス

米国株式市場=ダウ・S&P最高値、ネトフリとハイテ
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    ハン・ガンのノーベル文学賞受賞はなぜ革新的なのか?…

  • 2

    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    「メーガン妃のスタッフいじめ」を最初に報じたイギ…

  • 5

    ジャスティン・ビーバー夫妻は意外と古風だった!? …

  • 1

    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画…

  • 2

    「メーガン妃のスタッフいじめ」を最初に報じたイギ…

  • 3

    メーガン妃とヘンリー王子は「別々に活動」?...久し…

  • 4

    ハン・ガンのノーベル文学賞受賞はなぜ革新的なのか?…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…

  • 2

    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…

  • 3

    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感.…

  • 4

    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画…

  • 5

    「メーガン妃のスタッフいじめ」を最初に報じたイギ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:米大統領選 決戦前夜の大逆転

特集:米大統領選 決戦前夜の大逆転

2024年10月22日号(10/16発売)

米大統領選を揺るがす「オクトーバー・サプライズ」。最後に勝つのはハリスか? トランプか?