最新記事

感染症

レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...医師が警鐘を鳴らす

Women's Health: Doctor Warns Against Returning Fashion Trend

2024年09月22日(日)10時00分
パンドラ・デワン
レザーパンツ

Kaspars Grinvalds-shutterstock

<尿路感染症は一般的な感染症だが、2019年にアメリカでは尿路感染症に関連した死者数が23万7000人に達している>

ファッショナブルなレザーパンツが再び流行しているが、専門家はそのスタイリッシュなシルエットが人の目以外をも引きつける可能性について警鐘を鳴らしている。膀胱ケア製品のアドバイザーも務めるマサラット・ジラニ医師は次のように述べる。

「レザーは天然素材なので通気性があると多くの人が考えますが、実際にはそうではありません。レザーパンツは見た目は素敵かもしれませんが、体まわりの空気を自由に循環させることができず、本来は清潔に保つべき場所に温かく湿った場所を作り出し、細菌を繁殖させてしまいます」

【関連動画】膣カンジダ症の原因と仕組みとは? を見る


 

特に女性でカンジダなどの真菌感染症のリスクが高い人々には悪影響を及ぼします。レザーパンツはまた、尿路感染症(UTI)のリスクも高める可能性があります」とジラニ医師は述べる。

尿路感染症は一般的な感染症であり、通常はそれほど深刻な健康リスクにはならない。しかし、2019年にアメリカでは尿路感染症に関連した死者数が23万7000人に達した。さらに尿路感染症を引き起こす細菌は抗生物質に対する耐性を持ち始めており、治療が難しくなっている。

加えて、キャットウーマンのような細身のレザーパンツは、骨盤周辺をかなり締め付け、尿道や膀胱に圧力をかけることがある。これは不快感を生じさせるだけでなく、膀胱がいっぱいになる前に尿意を感じる原因になり、膀胱の健康にとっては最適な状態ではないとジラニ医師は述べる。

また、実際に市販されている多くのレザー風パンツが実際には本革ではないことが、さらに問題を悪化させる可能性があるという。

「天然皮革は通気性のある素材ではありませんが、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリウレタンのようなプラスチックから作られた人工皮革よりはまだマシです。これらの素材は体に熱と湿気を閉じ込め、感染や炎症のリスクを悪化させます。

もしこの秋にレザーをファッションに取り入れたいのであれば、ハンドバッグやジャケット、またはスカートなどを検討してください。レザーパンツよりは通気性がよいからです」

しかしだからと言って、レザーパンツをまったく履いてはいけないというわけではない。ジラニ医師は次のように述べる。

「レザーパンツを履くなら、1日中ではなく短時間だけにしましょう。涼しい気候であれば、天然の下着と合わせて、天然皮革のレザーパンツを数時間だけ履くことは問題ありません。通気性を最大限にするためにコットン(綿)やバンブー(竹)素材の下着を選ぶようにしましょう。これらの素材は湿気を吸収し、空気の流れをつくります」

一般的には、感染症を防ぐためには衣服の通気性を考慮することが常に重要である。ジラニ医師は次のようにも述べる。

「尿路感染症やカンジダなど真菌感染症を最小限に抑えるためには、下半身には自然で通気性のある素材を使用するようにしてください。また、スキニージーンズのような締め付けが強い服も避けたほうがよいでしょう」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ空軍が発表 2人負

ビジネス

大手IT企業のデジタル決済サービス監督へ、米当局が

ビジネス

独VW、リストラ策巡り3回目の労使交渉 合意なけれ

ビジネス

日産、米国従業員の6%が早期退職に応募 12月末付
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 5

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 3

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 4

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 5

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…

  • 4

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 5

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること