超一流を育てるユダヤ人の家庭教育で受け継がれてきた「五つの教え」
学校から帰った子どもに「今日は何を質問したの?」と尋ねる親が多いとも言われている(写真はイメージ) LightFieldStudios-iStock
<アルベルト・アインシュタイン、スティーブン・スピルバーグ...様々な分野で一流人を輩出したユダヤ人家庭では、子どもとどのように向き合っているのか? 迫害の歴史の中でユダヤ人が継承し続けてきた家庭教育の「教え」を紹介しましょう>
・ノーベル賞受賞者の22%
・アイビーリーグ学生の21%
・アカデミー賞受賞者の37%
・ピューリツァー賞受賞者の51%
これらは世界人口のわずか0.2%(1500〜1800万人)と言われるユダヤ人の功績のごく一部です。(The Debate Over Jewish Achievement/Steven Pease)さらに、フェイスブック(現メタ)のマーク・ザッカーバーグ、グーグルのラリー・ペイジ、スターバックスのハワード・シュルツ、オラクルのラリー・エリソンなど、アメリカンドリームを実現させた大富豪の約35%がユダヤ人です。(フォーブス400/2017)
なぜユダヤ人は超一流を生み出すのか
ユダヤ人がずば抜けて優秀な人材を排出し続けている理由は何か?
その鍵を握るのがユダヤ教に基づく「家庭教育」です。迫害の中を生き抜いてきたユダヤ人が何よりも大切にしてきたのは、一人ひとりの子どもが生来持つ特性を最大限引き出し、子どもの得意分野で卓越した人材を育てる家庭教育です。ユダヤ人は次の五つを子どもに伝えると言います。
1)個性を大切にすること
2)得意分野で優越すること
3)全人格を向上させること
4)想像力(創造力)を養うこと
5)生涯を通じて学ぶこと
ユダヤ人ノーベル賞受賞者の一人、アルベルト・アインシュタインがそうであったように、熱中できることを見つけ、生涯をかけて追求していけば、どんな道を目指そうとも、成功する確率が格段に高まるはずです。
ユダヤ人の親は「世の中をよくするために勉強するのだ」と、まず子どもに学ぶことの目的を教え、高い志を持たせます。そして「学びは楽しい」ことを実感させるために、子どもが関心を持っている分野について家族で討論をしたり、社会体験をさせるなどして、探究心を刺激する子育てを実践します。
親から「勉強しなさい!」「宿題やりなさい!」と言われて仕方なく勉強するのと、自分がやりたいこと、知りたいことを追求するために勉強に取り組むのでは、成果がまるで違ってきます。ユダヤ人が超一流を輩出する源は、子どもの個性(特性)を見出し、探究心を養う「家庭教育」にあると考えて間違いないでしょう。