自分で勉強する子どもに育てる方法とは?
音読をさせると子どもの読書力が分かる
子どもの読書力を判断する簡単な方法が「音読」です。子どもに学年レベルの本を「音読」させてみましょう。長い内容だと嫌がりますから、国語、社会、理科などの教科書を「予習」として音読してもらうと良いでしょう。
読み方がたどたどしかったり、リズムやイントネーションがおかしかったり、読みミス・二度読み・戻り読みが多い場合は要注意です。フルエンシー(読みの流暢さ)に欠ける=内容理解度が低いと理解してください。
家庭で読書力をサポートする際は「フルエンシー/流暢さ」に着目しましょう。内容理解よりも「文章がスラスラと正確に読めること」を優先して練習してください。フルエンシーを向上させるポイントは以下の通りです。
1)簡単で短い本を音読する(学年レベルよりも簡単な本を音読する)
2)同じ本を繰り返し音読する(親が読んであげても効果的)
3)感情を込めて音読する(棒読みでなく抑揚をつけて音読する)
読書が苦手という子どもの多くが「難しすぎる本」を読んでいます。読書力を育てるには「簡単で短い本の音読」が最も効果的です。簡単な本を繰り返し読むことで文脈理解を伴いながら読む力が育ちます。小学生のお子さんがいる家庭では冬休みに読書教育を実践してみてください。
[執筆者]
船津徹
TLC for Kids代表。明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。2001年ハワイにてグローバル人材育成を行なう学習塾TLC for Kidsを開設。2015年カリフォルニア校、2017年上海校開設。これまでに4500名以上のバイリンガル育成に携わる。著書に『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)『世界で活躍する子の英語力の育て方』(大和書房)がある。
12月29日/1月5日号(12月22日発売)は「ISSUES 2021」特集。ウィズ・コロナ/アフター・トランプの世界を読み解く。ジャレド・ダイアモンド、イアン・ブルマほか