街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...

街中での目撃が相次ぐカワウソ(写真はイメージ) Rixipix-iStock
<ロックダウンの措置がとられたことで、人間に替わって動物が街中を行く姿が各国で報告されている。ほのぼのとした様子に好意的な報道が多かったが、シンガポールでは「カワウソヘイト」のムードが高まった>
多くの人は、小さなシンガポールを人口密度の高いコンクリートジャングルだと思っているが、密集したイメージの強いアジアの都市にしては緑が多く、熱帯雨林や水路があり、野生のカワウソの群れが生息。これを目当てに訪れる観光客もいた。
シンガポールは4月からサーキットブレーカーと呼ばれる封じ込め政策が続き、街から人が消え始めると、このカワウソ達の思いがけない場所での目撃情報が相次いでいる。
まず、ショッピングセンターのそばでたむろするカワウソ。病院のロビーをうろついたり、池から魚を獲って食べる姿が目撃されている。
カワウソ研究の第一人者である、シンガポール国立大学の生物学者、N.シバソティ教授は、4月以降、人々の行動が制限されたことで車も人も少なくなり、都市空間がカワウソに開放されたと、この状況を説明している。
自由を手にしたカワウソの受難...
ただ、カワウソ達の出没は単に「可愛い」だけでは済まされない問題になりつつある。
先日報じられたのは、パンデミックのために4月上旬から閉鎖されたスパ施設内の池での事件。この池には13歳のアロワナを含む、数万ドルの高値で取引される高級魚が飼育されており、これがカワウソの標的になった。
高級魚だろうと何だろうとカワウソにとってはエサに変わりないが、スパのオーナーにとっては相当な痛手だ。オーナーで元女優のJazreel Lowはフェイスブックに、池の周りに散らばった魚の残骸の写真を投稿。ナマズ一匹とグッピー以外のすべての魚が犠牲になったと語っている。
この事件を契機に、街中で繰り返されるカワウソの奔放な振る舞いについての議論に火がついた。地元紙には「イノシシは都市部に入ることを奨励されたことはないし、カワウソは見た目がかわいいからといって、そうであってはならない」という投書が掲載された。警音器とゴム弾銃を使って駆除すべきという意見もあった。
カワウソ排除の世論が高まったが、前出のJazreel Lowは、「一番簡単なのはカワウソを殺すことですが、正しい方法だとは思いません」と断言する。スパにはトカゲや他の動物も出入りしているし、そもそも半年前には多くの人が街中に現れるカワウソの姿を見て喜んでいた。人間を取り巻く状況が変わったというだけで、カワウソを排除していい理由にはならないはずだ。
「(カワウソとの)共存は難しいかもしれませんが、それができる方法を学べばいいだけの話です」と、彼女は語った。
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