グレタさんとも意気投合したはず 森林保護に命をかけた環境活動家の映画が受賞

映画はボルネオ島に住むプナン族たちが出演。中央がマンサー役のスヴェン・シェルカー氏、撮影前にプナン族たちと暮らし、準備したという © Tomas Wüthrich
<アジアの森林破壊に警鐘を鳴らした、スイス人活動家ブルーノ・マンサー。命の危険にさらされながらも、活動を続けた彼の半生を描いた作品が注目を集めている──>
2019年、米誌タイムが「今年の人」に選出したスウェーデンのグレタ・トゥンベリさんは、言わずと知れた有名な環境活動家だ。「日本から招待を受けたら、ぜひ行くようにしたいです」と話すグレタさんは、政界や経済界の著名人たちと会い、各地の若い環境活動家たちとも交流している。グレタさんに、ぜひ会ってほしかった環境活動家がいる。スイス人のブルーノ・マンサー氏だ。2000年に消息を絶ったが、生きていれば、現在65歳だ。
アジアの熱帯雨林破壊を、世界に知らせた西洋人男性
2020年のスイス映画賞が発表され、3部門でノミネートされていた大作「ブルーノ・マンサー 熱帯雨林の声 Bruno Manser - Die Stimme des Regenwaldes」で、マンサー氏を演じたスヴェン・シェルカー氏が最優秀男優賞に輝いた。本作は、東南アジアの赤道直下、ボルネオ島の熱帯雨林保護に尽力したマンサー氏のストーリー(事実をふまえたフィクション)で、鑑賞すると、相当の予算がかかったであろうことがわかる。制作費は7億円近くで、スイスの映画界では異例だ。
マンサー氏は、90年代、国際レベルで、ボルネオ島の熱帯雨林の危機に気づかせてくれた。日本で関心が高い海洋ブラスチックごみとともに、世界の熱帯雨林破壊も真剣に取り組むべき状況にある。氏の活動から時を経た2017年だけでも、関東1都6県の合計面積の4.9倍にあたる熱帯雨林が世界で失われた。尋常ではない。
熱帯雨林破壊の要因はいくつかある。1つは、安価で使い勝手のよいパーム油生産のためのアブラヤシのプランテーション開発だ。そして先進国が、自国産よりも安い熱帯雨林の木々を輸入して使っている。ダムも建設されている。
映画とリンクして、マンサー氏の活動を見てみよう。
先住民たちと生活し、文化人類学者から人権・環境活動家へ
氏は、小さいころから自然に強い興味をもっていた。大学進学を目指す中高一貫校を卒業後、さまざまな経験を積み、1984年、30歳のときにボルネオ島に渡った。消費社会・資本主義社会ではない、彼にとってのパラダイス求めての旅立ちで、ジャングル内を移動しながら暮らす狩猟採集民プナン族のグループを見つけ、彼らの生活に溶け込んだ(プナン族は計約1万数千人。政府の政策を受け入れ、現在は多くが定住集落で暮らす)。
映画は、氏が、大きい荷物を背負って1人でジャングルへ入っていくシーンから始まる。氏は、プナン族の暮らしを絵と文章で事細かくノートに綴った。膨大な数の写真も撮った。学者という肩書きはなかったが、氏は文化人類学者がするように、フィールドワーク(現地で行う調査)をしていたといえる。映画では、スイスでは味わえない生活に魅了されていた様子が、よく描写されている。
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