最新記事

新型コロナウィルス

コロナで破局?ベビーブーム? 「自宅待機」で変わるパートナー関係

2020年04月02日(木)19時00分
岩澤里美(スイス在住ジャーナリスト)

憩いの場が急に職場に変化した(写真はイメージ) nullplus-iStock

<新型コロナウィルスは今、プライベート空間で新たな猛威をふるいつつある。コミュニケーションの盲点を埋めるために、できる工夫とは?>

日本では、新型コロナウイルス感染大流行で「コロナ夫婦喧嘩」になる家庭も出ているという。ヨーロッパでも似たようなことが起きている。夫婦とも在宅ワークになったり、多くの商店も娯楽もダメ、友人と会うことも控えているし、子供がいれば休校で子供のことも考えないといけないため、ストレスがかかりやすい。

新型コロナウィルスの大流行で、ドイツではいま、推定でほぼ50%の人が在宅ワークしている。ドイツのタブロイド誌Bunteは、大流行が恋愛関係に与える影響を、パートナーがいる人(同居、別々に住む場合とも)1200人にアンケートした結果(セックス用品販売業We-Vibeが実施) を報じている。回答者の6人に1人が、普段よりも相手に対して腹を立てることが増えたと感じているという。

いま、ドイツのメディアでは、そんな「恋愛へのマイナス効果をはねのける方法」が、盛んに取り上げられている。

家での境界線を、はっきりさせよう

同居している夫婦や恋人同士にとって、憩いの場の家が急に職場になったら、やはり戸惑う。仕事をしているのに、家族や恋人が「ちょっと手伝って!」「これ聞きたいのだけれど」「お茶飲まない?」などと言ってきたら、おそらく、イラっとするのではないか。それが重なれば、喧嘩にまで発展しかねない。

Nicola Erdmann(ライフスタイル雑誌『ICON』のウェブ版編集者で、恋愛相談のプロ)は、日刊紙Die Weltのポッドキャスト配信で、次のようにアドバイスする。

「遠隔会議があるから静かにして、集中しないといけないから話しかけないでと、はっきり言いましょう。相手はそれを尊重しましょう。一緒に小休憩やランチをきちんとすると決めて、それ以外は相手の領域に入らないようにするのはよいことです。別々の部屋で仕事をして、休憩の場所では仕事をせず、物理的に境界線を引ければ理想です」

IT機器が十分でなく家族で共有する場合は、誰がいつ利用すると文字化して貼っておくとトラブルを避けやすい、とすすめる専門家もいる。

同じように、パートナーセラピストのVera Mattも、相手に境界線を示すことをすすめる。「私たちはみな、普段、相手に妥協して適切にコミュニケーションをとっていません。パーソナルスペースがものすごく限られている現状では、厳しく感じられる言い方も必要です」。

【参考記事】「神が守る」と言う人も現れはじめたヨーロッパの不安

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米農務長官にロリンズ氏、保守系シンクタンク所長

ワールド

COP29、年3000億ドルの途上国支援で合意 不

ワールド

アングル:またトランプ氏を過小評価、米世論調査の解

ワールド

アングル:南米の環境保護、アマゾンに集中 砂漠や草
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    メーガン妃とヘンリー王子の「単独行動」が波紋を呼ぶ

  • 4

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 5

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 3

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 4

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 4

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

  • 5

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること