「遺書は用意した?」 歩いて野生動物に会いに行くウオーキングサファリに参加したら
How to Survive a Walking Safari
2日目はすごかった。インパラの群れがいて、キリンにも近くで出合えた。ところが急にキリンたちが走り去り、遠くからヒヒの叫びが聞こえてきた。
「近くにライオンがいる」とフレッドが言った。目を凝らすと、草陰に襲撃モードのライオンたちが潜んでいた。こちらの心臓はバクバクする。ガイドはライフルを構えたが、弾は4発しか入っていないという。でもライオンは5頭いた。教わったとおり、私たちは静かに集まって、ライオンたちの邪魔にならない場所へ移動した。
それはスリリングな体験だった。キャンプに戻る途中では、インパラとシマウマの群れを見た。私たちと同じように1列で静かに歩いていた。今の私は、この草原で日々繰り返されている命懸けのドラマの一部。そんな気がした。かけがえのない素敵な体験だった。
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[2019年8月20日号掲載]