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脳意外? 家事やガーデニングなどの身体活動でも脳の老化が抑制できる
低強度の身体活動がとりわけ脳に重要である可能性がある FilippoBacci-iStock
<ボストン大学の研究チームは「低強度のものであっても、身体活動を増やすと、脳構造の維持につながる」との研究論文を発表した>
健康な心身を維持するためには、日常的に身体活動を増やすことが有効だといわれている。ジョギングやウォーキング、トレーニングといった体力の維持・向上を目的とする運動はもとより、掃除や洗濯、庭の草木の手入れ、階段の上り下りなど、日頃何気なく行っている低強度の身体活動でさえも、脳の老化防止に寄与する可能性があるようだ。
1日1万歩以上歩くと、脳の老化が約1.75年分抑制される
米ボストン大学のニコル・スパルターノ博士らの研究チームは、低強度の身体活動と脳容量との関連についての研究成果をまとめ、2019年4月19日、米国医師会(AMA)のオープンアクセスジャーナル「JAMAネットワークオープン」に「低強度のものであっても、身体活動を増やすと、脳構造の維持につながる」との研究論文を発表した。
研究チームは、米国成人2354名を対象に、最低3日間、1日10時間以上加速度計を装着しながら生活してもらい、MRIでそれぞれの脳画像を撮影した。被験者の平均年齢は53歳で、そのうち54.2%が女性であった。
これらのデータをもとに被験者の身体活動と脳容量を分析したところ、1日1万歩以上歩く人の脳容量は、5000歩未満の人よりも0.35%大きかった。ヒトの脳容量は、60歳以降、1年あたり0.2%のペースで減少していくため、脳の老化が約1.75年分、抑制されていることになる。また、低強度の身体活動を1日あたり1時間増やすと脳容量が0.22%大きくなり、脳の老化がおよそ1.1年分抑制された。
「中強度以上の身体活動の重要性を軽視するものではない」
スパルターノ博士は、英紙ガーディアンにおいて「この研究結果は『低強度の身体活動がとりわけ脳に重要である可能性がある』ことを示したにすぎず、健康に年を重ねるうえで、中強度以上の身体活動の重要性を軽視するものではない」と強調し、「積極的な運動は高齢者の長寿やQOL(生活の質)の向上に役立つ」とも説いている。
低強度の身体活動が健康に寄与することは、他の研究機関などでも明らかになっている。米国の2018年版身体活動ガイドライン諮問委員会のレポートによれば、「中強度以上の身体活動をほとんどしない人が低強度の身体活動をすると、死亡リスクを下げ、心血管疾患や2型糖尿病の発生リスクが軽減される」という。
日本でも、厚生労働省が2013年3月に策定した「健康づくりのための身体活動基準2013」において、身体活動を現状よりも10分増やすよう推奨されている。健康づくりのため、まずは、日常生活において低強度の身体活動を少しづつ増やすことから取り組んでみてはいかがだろう。脳の老化防止にも役立つかもしれない。
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