まるでゲーム感覚 自動化の「量り売り」が母と環境を救う!
徹底してごみを出さない工夫
さらに目新しいのは、「小売店→消費者」のみならず、「生産者→小売店」の包装も減らせる点だ。いままでの個別包装ゼロの店では、商品を仕入れ、店で店員が大型ケースに入れているが、「ミワ」式だと、大型ケースが生産者と店とを循環する。つまり、生産者がミワの専用大型ケースに直接商品を入れて店へと届けるのだ。商品が完売して空になったケースは生産者の元へ戻り、また商品を詰めて店に届ける。
courtesy of MIWA
バーチャさんらは1億2000万円以上もかけて開発した甲斐があったと安堵し、国内外で受賞して喜びにひたりつつ、環境課題にチャレンジするこの新しいビジネスモデルを各地に根付かせようと奮闘している。
[執筆者]
岩澤里美
スイス在住ジャーナリスト。上智大学で修士号取得(教育学)後、教育・心理系雑誌の編集に携わる。イギリスの大学院博士課程留学を経て2001年よりチューリヒ(ドイツ語圏)へ。共同通信の通信員として従事したのち、フリーランスで執筆を開始。スイスを中心にヨーロッパ各地での取材も続けている。得意分野は社会現象、ユニークな新ビジネス、文化で、執筆多数。数々のニュース系サイトほか、JAL国際線ファーストクラス機内誌『AGORA』、季刊『環境ビジネス』など雑誌にも寄稿。東京都認定のNPO 法人「在外ジャーナリスト協会(Global Press)」理事として、世界に住む日本人フリーランスジャーナリスト・ライターを支援している。www.satomi-iwasawa.com