働いていない女性はいない? 日本の女性政治家を増やすには
本気でジェンダー平等を政策目標とする候補も
もうすぐ、統一地方選挙があります。私の周りでも、複数の友人・知人が県議会議員、市区町村議会議員、市長などに立候補を表明しています。昨年成立した「政治分野における男女共同参画推進法」の影響で、女性候補者は増えました。NHKの報道によれば、41の道府県議会議員選挙に立候補した3062人のうち、女性は389人で、前回の4年前から10人増え、これまでで最多となっています。それでも女性比率は13%に留まります。
その背景には、働き方や家事育児の課題があるでしょう。もし、政治家も朝・夜は当たり前のように自宅に帰って家族と過ごすことができたら、子育てや介護をしている人も、政治を職業選択のひとつと考えやすくなるでしょう。立候補したり、既に政治家になったりしている女性の話を総合すると、子どもと離れて過ごす時間が長くなることは、彼女達を躊躇させる大きな原因になっています。
政治家に女性が少ないもう一つの理由は、性差別的な文化の問題です。時間的な制約を乗り越えて立候補を決意し、無事に当選した後、多くの女性が様々な困難に直面します。議会内で聞かれる性差別的な野次、私生活を面白おかしく書きたてるメディア、候補者からの断れない誘いから始まるセクハラ。強く推薦されても、立候補をかたくなに断っている女性の中には、こうした現実を受けいれられない、という人が少なくありません。
こういう現実を少しでも変えるためには、まず選挙権のある人が投票し、政治的なプロセスに参加する必要があります。女性候補はもちろん、男性候補の中にも本気でジェンダー平等について考え、政策目標としている人がいます。子ども達の世代のためにも、しっかり情報収集して、誰に投票するか決めてください。