リアルに夫は要らなくなった? 結婚相手に自分を選んだ彼女たちの言い分
「セルフ・マリッジ」したからといって恋愛が絶対にノーという訳ではない Rawpixel-iStock
自分婚しても、パートナーが見つかれば結婚したい
自分婚したからには、ほかの人とはもう結婚しないつもりなのかと思うが、そうではない。「セルフ・マリッジ」をした人の多くに共通するのは、恋愛関係になれる人が現れたり結婚したいと思う人ができたら普通に結婚する気持ちを持っている点だ。
2015年、30代半ばで自分と結婚したイギリスのPRコンサルタント、ソフィー・タナーさんは、「修道女になる(生涯独身でいる)と決めた訳ではありません」と言い、恋愛の可能性に心を閉ざしているわけではないと語っている(英BBC)。大恋愛した恋人に浮気されて1年半で関係が終わり、ショックと悲しみから自分を取り戻そうとしていたときに自分婚を思い立ったタナーさんは、来年1月、自分の経験をもとにした小説を出版する。
先のメシさんも「もしも、将来を共に過ごせる男性が見つかったとしたら嬉しいですね。でも私の幸せは、その男性次第ではないのです」と結婚時にコメントし、自立した自分自身の存在を強く認めつつも、恋愛は絶対にノーではないと語る。ゲルダーさんも同じ考えだ。
【参考記事】「社内恋愛のガイドラインを作って!」 職場のトラブル回避に対応さまざま
「セルフ・マリッジ」の指輪キットが人気
「セルフ・マリッジ」に決まった手順があるわけではないが、理想的な形で行うために、ハウツーを有料で提供している人たちがいる。
セルフ・マリッジ・セレモニーズという名のもと、10週間のセルフスタディ・プログラム(9週間目に自分と結婚する)・200ドル(約2万2900円)や自分婚するための個人カウンセリング1時間・75ドル(約8600円)をオファーしているのは、カリフォルニアのDominique Youkhehpazさんだ。スタンフォード大学で愛と儀式と宗教について学んだ彼女は、セルフ・マリッジカウンセラーを名乗り、自らも自分と結婚している。Youkhehpazさんのサービスは男性も利用していて、男性で自分と結婚している人もいる。
同じくカリフォルニアでは、宝石デザイナーのジェフリー・レヴィーンさんと、妻で経営コンサルタントのボニー・パワーズさんが、自作の「セルフ・マリッジ・ボックス」を販売している。中身は指輪、結婚までの進め方、契約(誓いの言葉)、「私は自分を信じます」といった言葉が書かれたアファメーションカード25枚だ。指輪は14金のイエロー、ホワイト、ローズ(サイズによって価格が違い、各230ドル:約2万6300円~)、またはシルバー(50ドル:約5700円~)から選べる。英テレグラフによれば、2017年の時点で、すでに何百も売れていたほど好評だ。