最新記事

結婚

リアルに夫は要らなくなった? 結婚相手に自分を選んだ彼女たちの言い分

2018年10月05日(金)12時10分
岩澤里美(スイス在住ジャーナリスト)

ありのままの自分を愛したい

夫と子どもがいる既婚者で、「セルフ・マリッジ」をしたドイツの社会学者ポリーナ・アロンソンさんは、自分婚する女性たちの心について、次のように説明している。

ソーシャルメディアや報道で経験談を読むと、自分と結婚した女性の大半は、「独身者につきまとう悪いイメージから解放されたい、自己発見の機会にしたいという思いに駆られている。あるいは恋愛でつらい別れが続いたから癒されたい人、自分のライフスタイルの意義を証明したい人もいる。そして、すべての人が、自分自身を無条件で愛せるようになりたいのだ」

何がきっかけで自分婚するかは、人それぞれ。ただし、決してナルシストではなく、自分の心の中に「区切り」をつけて日々楽しく過ごしたい、自己肯定したい女性が増えているということか。自分婚は、日本の「おひとりさま女子」を儀式化したものと言えるかもしれない。


Contenido Digital-YouTube

【参考記事】離婚で「早死にリスク50%アップ」 夫や妻の小言もあるうちが花


s-iwasawa01.jpg[執筆者]
岩澤里美
スイス在住ジャーナリスト。上智大学で修士号取得(教育学)後、教育・心理系雑誌の編集に携わる。イギリスの大学院博士課程留学を経て2001年よりチューリヒ(ドイツ語圏)へ。共同通信の通信員として従事したのち、フリーランスで執筆を開始。スイスを中心にヨーロッパ各地での取材も続けている。得意分野は社会現象、ユニークな新ビジネス、文化で、執筆多数。数々のニュース系サイトほか、JAL国際線ファーストクラス機内誌『AGORA』、季刊『環境ビジネス』など雑誌にも寄稿。東京都認定のNPO 法人「在外ジャーナリスト協会(Global Press)」理事として、世界に住む日本人フリーランスジャーナリスト・ライターを支援している。www.satomi-iwasawa.com

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

欧州への直接投資、昨年は9年ぶり低水準=EY

ワールド

ケネディ厚生長官、ワクチン疑念発言巡り与野党議員が

ワールド

豪就業者数、4月は8.9万人増 予想上回る

ワールド

赤沢再生相、来週訪米を調整 3回目の関税交渉=関係
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    世界がくぎづけとなった、アン王女の麗人ぶり

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:2029年 火星の旅

特集:2029年 火星の旅

2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日