「女たちは全てを手に入れることが難しい道を選んでいる」 妊娠適齢期を逃す女性
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親になる準備ができた時に直面する壁
キャリア、お金、愛のある関係、出産といった課題に真っ向から取り組んでいると、何かが抜け落ちることはほぼ避けられない。
そうなると、ほとんどコントロールができない人間の繁殖力、特に女性は加齢で急激に低下するのは不可避。男性は女性ほど差し迫ったものはない。そのため、妊娠、出産、キャリアをお互いの計画通り完璧に進めることはとても難しい。
ここに、ファミリー情報サイト「verywellfamily」で報じられた驚きの数字がある。ひと月に妊娠する可能性は30代で約20%、40代でわずか5%である。仕事をしていたら、30代はまだまだこれから、40代になって成果が見えてきたり、重要なポジションに就く女性もいるだろう。
全力疾走してきて、やっと自分のライフイベントに臨む準備ができた時、この残酷な数字に直面するのだ。「残念なことに、彼女たちが親になる準備ができた時、多くの女性は救いの手が必要なことに気付く」とフード博士は言う。
40代で出産するセレブの功罪
6月19日(現地時間)女優のエヴァ・ロンゴリアが43歳にして長男を出産したニュースが飛び込んできた。48歳のレイチェル・ワイズは7年の不妊治療の末に、ダニエル・クレイグ(50)との第一子を授かった。
(息子を抱くエヴァ・ロンゴリア)Morning cuddles with this angel are the best!#HappyFriday pic.twitter.com/sjKVKdlZ3I
— Eva Longoria Baston (@EvaLongoria) 2018年7月6日
ハリウッドでは珍しくない40代の出産だが、いずれも体外受精(IVF)ではなかったと否定したり、ほとんどは言葉を濁している。セレブからしたらプライベートな話だし、職業柄、「一般人にはできないことを金で解決する」というイメージを世間に広めてしまうのは避けたい気持ちはあるだろう。
しかし、高齢出産をもてはやすだけの報道は誤った認識を世間に与えかねない。フード博士は次のように述べている。「体外受精はしばしば、少し年配の夫婦の『保険契約』とみなされている。しかし多くの人々にとっては偽りの希望です。体外受精で生まれた、いわば『奇跡の赤ちゃん』を称賛するのはセレブによるところが大きい」
実際にはこうだ。「35歳以下の4人中3人は治療に失敗し、成功率は誕生日ごとに低下する。35~37歳の女性の失敗率は76%、38~39歳では82%、40~42歳では89%」続けて、「気の滅入るデータだけど、これに加えて心の問題と経済的負担も付随するのが体外受精の現実だ」とフード博士は語った。