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アメリカ社会陸上金メダリストの「女性化」にキレた米FOXニュースのご乱行
「彼女」と呼ばれることを希望している元陸上選手を「彼」と呼んで差別する救い難さ
新たな旅立ち 名前もルックスも変わり、バニティ・フェアの表紙を飾ったケイトリン・ジェンナー VANITY FAIR / TWITTER
保守系の米報道番組FOXニュースは、やはりLGBTがお嫌いなようだ。陸上競技のオリンピック金メダリストで4月にトランスジェンダー(体と心の性が一致しない人)だとカミングアウトしたブルース・ジェンナーを、放送で侮辱しまくったのだ。
ジェンナーが女性的になるための整形手術を受け、ケイトリン・ジェンナーとなってファッション誌バニティ・フェアの表紙を飾ったのがよほど我慢ならなかったらしい(報道によると、ジェンナーは性転換手術はまだ受けていない)。FOXの男性キャスターたちは、カミングアウト後は自分のことを「ケイトリン」「彼女」と呼んで欲しいというジェンナーの希望をあざ笑うかのように、彼女を繰り返し「彼」と呼び、バニティ・フェアの表紙に「なんだよこれ!」と毒づいた。
解説者のチャールズ・ペインを紹介する際には、ふざけて「シャーリーン・ペイン」と女性名で呼んで笑いを取る始末。ジェンナーについての意見を求められたペインも「こんな時代だからね」と、現代を退廃したローマ帝国末期になぞらえた。
FOXほど悪質でなくとも、他のメディアも似たり寄ったりだ。AP通信はジェンナーを「彼」としてツイートし、後から削除。ニューヨーク・ポスト紙は「HERE "SHE" IS」(これが"彼女"だ)と揶揄した。
The @nypost is transphobic trash. Airquotes around "she" is INCREDIBLY insulting. pic.twitter.com/6ZPeHldxnO
— Calvin (@aurosan) 2015, 6月 2