死体に手錠をかける警察の驚くべき実態
クリンガーによれば、抵抗する能力をなくしたと警察が思い込んだ被疑者が抵抗したケースは何件も報告されている。そこで、安全のために状況に関わらず手錠をかける必要があるという。「被疑者の負傷がどんなに重くても、必ず手錠をかけなけらばならない」と、クリンガーは力説している。
しかし、市民にとっては、こうした慣行はグロテスクで非人間的なものに感じられる。人権派の弁護士ロナルド・キュービーは次のように述べている。「撃たれた人、あるいは死亡した人に手錠をかける行為は、警察が行っている最も醜悪かつ残忍で、不必要な恐ろしい行為の1つだが、警察はこれを当然のことのように行っている」
スレーガーは殺人容疑で訴追された。射殺時の状況をはっきりと物語る映像を見ると、彼がスコットに手錠をかける様子には人間性のかけらも感じられない。
© 2015, Slate