オバマはモーツァルトになれない
2010年1月29日(金)13時36分
立ち止まって考えない
アレグザンダーは、ハリー・リード民主党上院院内総務が提出した医療保険制度改革法案を厳しく批判した。「この法案は、その傲慢さにおいて前代未聞だ。わが国経済の17%の規模に相当し、3億人に適用される複雑な保険制度を決める知恵が議会にあると考えるのは傲慢であり、2000ページの法案で(従来の制度を)を変えられるというのも思い上がりだ......」
「自分も家族も誰一人世話になりたくないメディケイド(低所得者医療保険制度)という隔離制度に、1500万人の低所得者層を押し込むのは傲慢としか言えない」
アレグザンダーだけではない。普段は温厚な人たちも怒っている。政府と議会で何でも決めてしまおうとする風潮に怒っている。すべてを性急に進めたがり、立ち止まって考えようとしないオバマ政権と民主党主導の議会に対して怒っている。
そう、彼らは今さら考えようとしない。なぜなら、答えを聞くのが怖いからだ。「君たちには無理だ」という答えを。
[2009年12月16日号掲載]
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