車サイズの小惑星が地球接近、NASAが警戒続ける「潜在的に危険な天体」とは?
NASA Tracking Car-Size Asteroid Approaching Earth
小惑星(約46億年前に太陽系が誕生した際に残された小さな岩石の塊)は火星と木星の間の小惑星帯に密集して、太陽の周りを公転している。
小惑星帯は太陽から1億2000万マイル以内の軌道を通る。地球近傍天体(NEO)のほとんどは小惑星で、サイズは約10フィートから25フィートほど。
今年2月にはNASAの地球近傍天体研究センター(CNEOS)の新たなデータをもとに、小惑星「2024 YR4」が2032年に3.1%の確率で地球に衝突する可能性があるとされた。「これと同じかそれ以上のサイズの天体としては、NASAの観測史上、最大の可能性」と当時NASAは説明していた。
しかし軌道をさらに詳しく調べた結果、2月後半には、2024 YR4が2032年12月22日に地球に衝突する確率は0.004%に引き下げられた。NASAは「今後100年の間、この小惑星が我々の惑星に衝突する重大な可能性はない」と2月24日のブログに記した。
さらに「NASAは地球近傍小惑星2024 YR4が地球に衝突する恐れについて、予見できる未来についてはリスクを大幅に引き下げた」と付け加え、「この小惑星が2032年12月22日に位置し得る範囲は、さらに地球から遠ざかった」としている。
ただし「非常に小さな確率」ながらも2024 YR4がその日、月に衝突する可能性は残っていると述べ、現時点で確率は1.7%とした。
「地球近傍天体の大半は、地球にそれほど接近しない軌道上にある。従って衝突のリスクは一切ない」とNASAは言う。