マンモス絶滅、「花粉症が原因」という新研究...冷凍組織から「2つのもの」を発見

Orla/Shutterstock
マンモスが地球上から絶滅した原因は、これまで言われてきた通説よりやや地味なものだったかもしれない──花粉症による鼻詰まりだ。
イスラエルやイタリアなどの研究チームは、シベリアの凍土で発見されたマンモスの冷凍組織から抗体とアレルゲンの痕跡を発見。花粉症で嗅覚に支障を来していた可能性があると、専門誌「地球史&生物多様性」に発表した。
マンモスは500万~4000年前の地球上に生息し、氷河期末期の1万年前ごろから減少し始めた。新研究によると、冷凍組織からは免疫グロブリン(抗体)と共に花粉粒子に似た有機化合物が見つかった。これはマンモスが花粉症のようなアレルギー反応を起こしていたことを物語る。
研究では、「気候変動による花粉の毒性の変化や飛散時期や飛散量の拡大が、繁殖時期のマンモスの嗅覚にダメージを与えた可能性がある」と指摘。鼻詰まりで仲間や交尾相手を嗅ぎつけることができず、個体数減につながったという。花粉に苦しむのは現代人だけではなかったらしい。

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