AIはもうここまで生活と仕事を変えた...いずれ奪われるこれほど多くの職種
LIFE-CHANGING AI
■人型ロボットAI
ロボットはブルーカラーやその他の熟練労働者とチームを組んで働く。アメリカの自動車、トラック、重機の運転手は約200万人。その多くが自動運転車や自律型建設車両など、既にAIとの協業を始めている。
農機具大手ジョンディアは近いうちに自動運転トラクターを発売すると宣言。宅配便は遠くない将来、AI搭載ドローンや配達ロボットが玄関先まで運んでくれるようになりそうだ。アマゾンは数年前から、この2つの技術を試験的に導入している。
工場用ロボットは以前からおなじみの存在だが、テスラのオプティマスやサンクチュアリAIのフェニックスのような人型AIロボットは、料理人や庭師として人間と肩を並べて働くようになるだろう。
既に会員制スーパーのサムズクラブでは、ロボットが床の掃除や商品棚の整理を行っている。あなたが次に買う家は、コンクリートから建物のパーツを作れる巨大な3Dプリンターの力を借りて、AI搭載ロボットが建ててくれるかもしれない。
フロリダ大学のチアンによれば、農場で働くAI搭載のツールや機械は作物栽培の各段階でスピードアップに貢献している。こうした機器は熟練度の低い労働者でも操作できるので、長年の課題だった熟練労働者不足の緩和にも役立っているという。
心臓や膝を手術する自律型ロボットの外科医が登場する日も、そう遠くないだろう。医療機器メーカーのモノグラム・オーソペディクス社は今年5月、完全遠隔操作のロボットによる膝の手術を実演した。
■脚本家とプログラマー
5月2日に始まったハリウッドの脚本家団体のストライキにおいて争点の1つになったのも「脚本家の仕事をどこまでAIにやらせてもいいか」ということだった。
グーグルのBardやオープンAIのGPT-4のようなAIプログラムは、あたかも人間が書いたような脚本を大量生産することができる。スタイルも設定もテーマもほぼ何でもござれ、費用もほとんどかからず、ほぼ一瞬で書き上げる。
「われわれにとって差し迫った問題だ」と語るのは、『カーニバル・ロウ』などの人気ドラマを手がけてきた脚本家兼プロデューサー、マーク・グッゲンハイムだ。