最新記事

インタビュー

予約から診察・会計までワンストップのオンライン診療「CLINICS」

2017年8月25日(金)18時44分
WORKSIGHT

「凡事徹底」「中央突破」「未来志向」が人材を呼ぶ

最近はみんなに医療当事者意識が芽生えて、医療バックグラウンドを持たない人もどんどん医療従事者っぽくなってきました(笑)。ビジネスだけでなく、解決するべき医療の課題は何か、納得できる医療をみんなが自発的に考えるようになってきたことは組織の成長につながっていると思います。

うちの会社のバリューは「凡事徹底」「中央突破」「未来志向」の3つです。プロフェッショナリズムで当たり前のことをしっかりやる、卑怯なことはせずに本質的な課題を中央から解決する、常に未来のための仕事であると。そういうメンバーが揃っているし、入ってくるメンバーもそんなバリューや会社の文化に共鳴してくれる人が多いです。

もちろんサラリーは大事ですが、他の会社で働いたらもっと高給を取れるだろうというメンバーが参入してくれているんですよね。そこはそういうビジョンやミッション、メンバーの熱意に惹かれる部分もあるのでしょう。

メンバーが全力で仕事できる環境を作ることがマネジメント

私は会社を取りまとめる立場の1人ではあるけれども、「管理する」という意識はあまりないですね。またマネジメントは相手によって、自分の成長によって、会社のフェーズによって変わりますし柔軟に考えています。そもそもちゃんとマネジメントできているのかわからないのでメンバーに聞いてください(笑)。

マネジメントの一つとして自分が大切にしているのは、社内にも社外にも想いを伝え、方向性を示し続けることです。メドレーは何をしている会社なのか、なぜやっているのかをきちんと発信する。それを通じて、メドレーで働くメンバーに、何のために働いているのか、自分たちの仕事がどんな変化を起こしているのかを感じてもらいたい。

また、メンバーが全力で仕事できる環境を作ることも強く意識しています。メンバーの意思決定を奪うような命令はほとんどしません。目指すゴールや目的を正確にすり合わせたら、あとはおおよそのプロセスを示してメンバーに任せ、何かあったら責任は取るというスタイルです。もちろん取り返しのつかないことにならないように定期的にチェックしたり、コミュニケーションを密に取りますが、できる限り仕事の方向性で迷ったり、こちらにお伺いしたりしてほしくない。自分が走っている道が正しい方向であることを伝え、気持ちよく仕事にまい進してもらいたい。

これは前職のマッキンゼーのスタイルに似ているかもしれません。管理・監督に終始するのでなく、みんなが生き生き働く体制を整えることで、個々のメンバーが自発的に成長し成果をあげてくれるというのが私が感じたマッキンゼーの文化でした。

メドレーには創業社長の瀧口を始め、個性豊かな優れた経営陣やマネジャーが揃っています。それぞれが個性を発揮しながら、チームを引っ張り、組織として強くなることが重要です。そのためにメドレーの方向性を社内外に広く発信して、みんなが同じ目的を共有しながら、元気にやりがいをもって仕事ができる環境を作ることにこれからも力を注いでいきます。

【参考記事】フィンテックの雄スクエアが、オフィスを「街」に見立てる理由

WEB限定コンテンツ
(2017.2.10 港区のメドレーオフィスにて取材)

text: Yoshie Kaneko
photo:Kazuhiro Shiraishi

* 従来、遠隔診療は離島・へき地にいる患者以外は原則的に禁止とみなされてきたが、2015年8月に厚生労働省が遠隔診療の適用範囲を広く解釈する通達を発表し、事実上の解禁となった。

** 禁煙外来に4回以上通院した患者は対面のみの診療では51パーセントにとどまるが、遠隔診療も組み合わせると75パーセントに増えたという。(診療報酬改定結果検証に係る特別調査〔平成21年度調査〕ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査報告書、および本調査における、治療完遂者と途中中断者の割合〔2016年12月時点〕より)

wsToyoda170824-site1.jpg株式会社メドレーではオンライン病気事典「MEDLEY」、オンライン診療アプリ「CLINICS」、医療介護の求人サイト「JobMedley」、介護施設の検索サイト「介護のほんね」の4事業を展開している。代表取締役社長は瀧口浩平氏、代表取締役医師は豊田剛一郎氏。2009年6月設立。社員数は151名。うち医師7名。(2017年2月現在)
http://www.medley.jp/

wsToyoda170825-site2.jpgCLINICSのトップページ。
https://clinics.medley.life/

wsToyoda170824-portrait.jpg豊田剛一郎(とよだ・ごういちろう)
1984年生まれ。医師・米国医師。東京大学医学部卒業後、脳神経外科医として勤務。聖隷浜松病院での初期臨床研修、NTT東日本関東病院脳神経外科での研修を経て、米国のChildren's Hospital of Michiganに留学。米国での脳研究成果は国際的学術雑誌の表紙を飾る。日米での医師経験を通じて、日本の医療の将来に対する危機感を強く感じ、医療を変革するために臨床現場を離れることを決意。マッキンゼー・アンド・カンパニーにて主にヘルスケア業界の戦略コンサルティングに従事後、2015年2月より株式会社メドレーの代表取締役医師に就任。オンライン病気事典「MEDLEY」、オンライン診療アプリ「CLINICS」などの医療分野サービスの立ち上げを行う。

※当記事はWORKSIGHTの提供記事です
wslogo200.jpg


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国尹大統領に逮捕状発付、現職初 支持者らが裁判所

ワールド

アングル:もう賄賂は払わない、アサド政権崩壊で夢と

ワールド

アングル:政治的権利に目覚めるアフリカの若者、デジ

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 4
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 7
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 8
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 9
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 10
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中