最新記事
SDGsパートナー

営業車両100%EV化へ、人と地球の「健康」を守る――アストラゼネカの脱炭素戦略

2024年12月13日(金)12時17分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
営業車両100%EV化へ、人と地球の「健康」を守る――アストラゼネカの脱炭素戦略

社員の移動には、脱炭素の移動手段を推進。米原工場勤務者の通勤には滋賀県初のEVバスを導入している

<「地球沸騰化」、そんな言葉が使われるほど、近年は気候変動による自然災害が深刻化している。そうしたなか、大胆な脱炭素戦略を掲げ、地球環境問題に真正面に取り組んでいるのが、グローバル製薬企業のアストラゼネカだ>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


社員の「移動の脱炭素化」に着目したユニークな取り組みを展開

「私たちが健康でいるためには、まず地球が健康でなければならない」。サイエンスの可能性を追求し、世界各国で医薬品を開発・提供するアストラゼネカは、人、社会、地球の健康を実現させるため、脱炭素を事業戦略の中心に据えた。

気候変動が続けば、直接的・間接的にさまざまな健康被害が起こる。そして、健康被害が増えれば社会保障システムに負担がかかり、医療体制にも支障が出る。だからこそ、地球の健康にもしっかり目を向けるべき、というのが同社の考え方なのだ。

バリューチェーン全体で脱炭素を推進するアストラゼネカ株式会社(日本法人)には、「社員の移動」に着目した2つのユニークな先進的取り組みがある。

1つ目はJR東海、JR西日本と連携し、国内初となるCO2排出量実質ゼロの新幹線出張サービスを実現したことだ。

CO2排出量実質ゼロの仕組みは以下の通りで、2024年の10月からは、「GreenEX」というサービス名が付き、JR東海、JR西日本のほか、JR九州でも導入された。

アストラゼネカ株式会社では、2019年から従業員の出張で排出されるCO2の量に制限を設けており、2023年までに同社が本社を置く大阪と東京間の移動に伴うCO2排出量を約9割削減してきた。そうした活動を知ったJR東海の呼びかけで、3社協働でのスキームが実現した。

【「GreenEX」スキーム図】


newsweekjp20241212104954-7b9433e170d41a9c9fbeb5f836907a5238d3e5ac.png


①JR各社が電力会社等からCO2フリー電気(再生可能エネルギー電源由来の「非化石証書」を付与した電気)を調達
②エクスプレス予約法人会員の出張利用分に対してCO2フリー電気を充当(エクスプレス予約法人会員はCO2フリー電気購入による追加料金の支払い)
③エクスプレス予約法人会員に対してCO2削減効果の証書を発行、出張の際のCO2排出量を実質ゼロにする

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中