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フードロス削減、農業課題解決...トレハロースで「安定的な食料確保」を目指すナガセヴィータ

2024年11月15日(金)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

自然由来の農業資材として活用、世界の農業課題「干ばつ」解決へ

さらに、2021年からは食料生産への取り組みも強化し、近年農業分野で注目が高まっている「バイオスティミュラント」へ、トレハロースを展開するための研究を行っている。

バイオスティミュラント(以下、BS)とは、海藻から抽出される多糖類や、植物と共生する微生物などの自然由来の原料を用いた、新しい農業資材だ。植物が本来持つ力を引き出すことで、農薬や肥料の効果を補って、収穫量や品質を維持したり、収穫後の貯蔵性を高めることができる。

バイオスティミュラントへのトレハロースの展開イメージ図

バイオスティミュラントへのトレハロースの展開イメージ図

ナガセヴィータはこれまでの研究で、トレハロースには植物本来の免疫力や、環境ストレスへの抵抗性を誘導する機能があることを明らかにしており、BSとしての利用が期待されている。

世界的に見ると、作物に対する環境ストレスの中でも、特に干ばつが大きな影響を及ぼしている。その中でトレハロースは、植物の浸透圧バランスの維持に寄与し、過度の水分損失を防ぐなど、植物が本来持つ干ばつに対する抵抗性を誘導することが報告されている。

BSの普及は、化学農薬や化学肥料の使用を減らすことに繋がる。世界の農業において、化学的な農業資材による地力の低下や、農業従事者の健康被害が課題とされているなかでは、ナガセヴィータの功績は大きなものと言えるだろう。

干ばつに対するトレハロースのバイオスティミュラント効果を示す写真

干ばつに対するトレハロースのバイオスティミュラント効果を示す写真。通常の給水レベルを70%に下げてインゲン豆に干ばつストレスを与えると生育が抑制される(左)が、1ヘクタール当たり50グラムに相当するトレハロースを2回散布すると、インゲン豆の生育が改善された(右) 提供:Field Science/UNESP Team, Botucatu-SP, Brazil

2030年を目標に、人と地球の健康を支える、安全で持続可能な食の普及を進めるナガセヴィータ。トレハロースをはじめとする微生物や酵素の力を利用して生み出された素材で、フードロス削減や農業分野の課題解決に大きく貢献していくだろう。

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