「おさがり」でゴルフ業界を盛り上げ、循環型社会にも貢献...高雄ゴルフクラブが続ける「リユース」の試み
3000本以上のゴルフクラブを「リユース」し、循環型社会に貢献
「クラブおさがりキャンペーン」は、新しくゴルフを始めるときの「壁」をなくすのとは別の役割でも注目を集めている。それが、使わなくなったゴルフクラブの「リユース」を促進し、循環型社会へ貢献するという役割だ。過去には、地元メディアに単なるキャンペーンの紹介ではなく、「SDGsに通ずる環境配慮企画」として取り上げられたこともある。
2021年にスタートして以来、2023年春までに4回実施され、この取り組みが行われていなければ家で眠ったままになったり、廃棄されていたかもしれない計3,200本のゴルフクラブがリユースされている。
「開始当初は本当に提供してもらえるのだろうかという不安がありましたが、たくさんの方にご賛同いただき、予想を遥かに超える数のゴルフクラブが集まりました」と、山室氏。
キャンペーンに参加者してゴルフクラブを譲った人からは、「自分がゴルフクラブを提供することで、若い世代がゴルフを楽しんでくれたら嬉しい」、譲り受けた人からは「自分のクラブを持つことができて嬉しい」「これを機にゴルフをもっと楽しみたい」といった声が寄せられているという。
日本のゴルフ業界が抱えていた課題に立ち向かうことで自社が手掛けるビジネスのすそ野を広げると同時に、SDGsにも貢献する──。「クラブおさがりキャンペーン」は、日本のゴルフ業界にとっても、地球環境にとっても、持続可能な未来をもたらそうとする取り組みと言えるだろう。