プロが伝授、定年後の手取り収入を最大化する「手当・給付金」全手続き 申請を忘れると大損な退職金・年金の受け取り方
さらに、公共職業訓練では
・受講手当......1日500円(上限2万円)
・通所手当......最高4万2500円
・寄宿手当......月額1万700円
といった手当もあり、金銭的なサポートを受けながらスキルを身に付けられます。
マルチジョブホルダー制度で雇用保険に加入できる
複数の事業所に勤務する場合、1つの事業所だけでは雇用保険に加入できない場合もあります。しかし、「マルチジョブホルダー制度」を利用すれば、
・65歳以上で、2つ以上の事業所に雇用されている
・複数の事業所での1週間の所定労働時間が合計20時間以上であること
・雇用見込みが31日以上であること
を満たすことで、雇用保険に加入できます。これにより、複数の事業所で働く人でも雇用保険に加入しやすくなります。雇用保険に加入できれば、失業後に新たな職場を探すときに高年齢求職者給付金の受け取りができます。
定年前後にトクする手続きをまとめて紹介してきました。知識を身に付けたら、あとは実践するのみ。自分ができる手続きをもれなく行い、お金がたくさん残るようにしていきましょう。
頼藤太希(よりふじ・たいき)
Money&You代表取締役
中央大学客員講師。 慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に6年間従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』や『Mocha(モカ)』を運営。資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。著書は『1日5分で、お金持ち』(クロスメディア・パブリッシング)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂)など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。YouTubeチャンネル「Money&You TV」配信中。