若く従順で美人顔──女性ロボットERICAの炎上は開発者個人だけの問題か
PRETTY WOMAN?
これは開発者個人の問題ではなく、若い女性に「男性の助け」と「美しさ」を当然のごとく求める日本社会全体の価値観の問題なのだろう。
ジェンダーステレオタイプが刻み込まれ、ジェンダー不平等に対する危機感が根本的に欠けている。だからこそ、女性ロボットを「美人顔」で作ったとルッキズムを公言し、ロボットに「従順な」セリフを言わせることの問題に、AI開発の最先端を担う男性研究者が気付かない。
これが22年のグローバル・ジェンダーギャップ指数で146カ国中116位、先進国最低レベルの日本の現状なのである。

アマゾンに飛びます
2025年3月11日号(3月4日発売)は「進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗」特集。ジャンルと時空を超えて世界を熱狂させる新時代ピアニスト、29歳の「軌跡」
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら